Pキャン日記7
1999年初日の出
平成11年1月1日
福島県相馬市松川浦にて1泊

1999年の初日の出を見るために紅白歌合戦が終わると同時に太平洋側の海辺へ向けて出発。目的地はとりあえず土地勘があるというだけで福島県相馬市松川浦の海岸公園に決定した。そこは平成9年にキャンプをした場所だ。行程も熟知しているため真夜中でもまちがいなく行くことができるところだ。かなり大きな駐車場があって夜が明けるまでの数時間のあいだPキャンプするには絶好の場所である。

厳冬の中、家族5人が車内泊するため寝具の組み合わせに一工夫。上の2人にはそれぞれダウンシュラフと3シーズンシュラフの2枚重ねを、下の3人は3シーズンと夏用シュラフの2枚重ねというわけだ。さらに湯たんぽ4個とペットボトルにお湯を入れてあらかじめそれぞれのシュラフの中に納め、後部座席を倒して板を置きダブルマットを敷くという完全にベッドメークをした上での出発である。もちろんそれぞれの枕も持参する。2階にはシングルマットも準備した。目的地に到着次第、ただちに就寝することができる設定だ。
初日の出
初日の出と愛車
家族
相馬市中村神社にて
出発の時点で山形は雪が深々と降っており、はたして初日の出は見れるのか心配だったが、やはり太平洋岸は気候が違う。岩沼の竹駒神社の賑わいを横目で見るころには星がキラキラと輝いていた。そういえば去年は元旦の昼頃にこの神社へお参りに来たなあ。午前2時半ごろめでたく目的地に到着。さすがに今日は特別な日なのかシーズンオフにもかかわらず駐車場は混雑している。オートフリートップを上げて寝ようとすると、目立ちたがり屋の若者たちか、バイクや車の爆音を轟かせて行ったり来たりとまことに騒々しい。

シュラフの中は暖かく、他のみんなは熟睡できたらしいが、筆者は夜明けの時刻と車の騒音が気になって寝付けない。うつらうつらしていると、4時半に設定した目覚まし時計がいきおいよく鳴り響く。あわてて飛び起きて外を覗くがあたりは真っ暗闇。どうやら夜明けの時刻を間違えたらしい。周囲が明るくなるまで朝酒を飲みながらシュラフの中でゴロゴロしていると6時半頃になってようやく東の方が白み始めてきた。7時頃には周りの車の中から日の出を待っていた人達がいっせいに海辺へ集まってくる。ほどなく1999年の最初の太陽が顔を出してきた。顔が痛いくらいの冷風が吹いていたが、初日の出は眩いばかりの輝きで自然と今年はなにかいいことがありそうだと思えてしまうのであった。

しばらくすると、あまりの寒さのせいか大勢いた見物者たちはいつのまにかいなくなっていた。我々も早々に引き上げようと車内を整理し、用意してきたカップ面などをすすってから帰途につく。場所の下調べをしてこなかったためなかばあきらめていた相馬の中村神社の参拝も、福島方面の行程を取ったおかげで運良くかなった。(偶然見かけた神社に吸い込まれたら、そこが中村神社だったのだ)またまたこいつは春から縁起が…いや初日から調子がええわいとにんまりしてしまう筆者であった。


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