10月27日(水) 午前  P32
 昨日までとはうって変わっての快晴。さわやかな朝の日射しを浴びながら、ホテルを出発した後、高速道路に乗り、本日の目的地の一つであるレ・ボーへ。
途中、車窓から見た様々な芸術的道路構造物と、「鷲の巣」にも例えられ、幻想的な雰囲気を持つレ・ボーについて報告する。

1 高速道路にて
 (1) 遮音壁
 高速道路では、様々な種類の遮音壁があった。植栽と組み合わせて直線でつながるのをさけている。 ニースの遮音壁エクスの遮音壁全部違う。これは現場の担当者がどんどん工夫して考えているからで、フランスに限ったことではない。アーキテクチャーはいるが、ヨーロッパでは現場の担当者がデザインの工夫をしている。

  写真1 直線的でない変化のある遮音壁


 写真2 植裁による変化をつけた遮音壁

 直線的にたてるのではなく、少し出したり引っ込めたり、植栽をしたりして変化を付けている。一つ

 
一つデザインが施されていても単調に続くとおもしろくないから変化を付けている。

 (2) TGV高架橋
 やはり、日本の新幹線の高架橋と比べると、デザインがダイナミックで、ずっしりとした重厚感があり、威厳ある感じ。合理的でシンプルであるが、その中に力強さ、「用強美」の一致を感じる。
このダイナミックさが日本の高架橋としてマッチするかとなると疑問。風土・風景から考えて、ダイナミックさよりもシャープ、繊細さが求められるような気がする。日本的なデザインとは細かいデザインが集まって全体を構成するようなものであるといえる。


  写真3 ダイナミックなTGVの高架橋

 (3) サービスエリア
 上り線と下り線のサービスエリアをつないでレストランになっている建物に遭遇。道路を走っていて道路をみるというのは楽しい。食事をしながら今走ってきた道をみる、同じように走っている車をみる、そういう体験をさせるところがヨーロッパには多い。日本では規制されていてできない。

  写真4 高速道路上を横断するレストラン
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