10月23日(土) 午後  P10
自分もたまに粘土をこねて遊んでいるが、作業台に向かうと、「さて、今日は何を作ろうか」としばらく考えてから作り始め、途中で別なものに変化してしまい、構想と結果が全く違うものになることは常であり、我が身の才能の無さと血の薄さをつくづく思い知らされるのであった。
 マントンのカフェで美味しいワイン付きの昼食を摂った後、集合時間を決めて自由行動となった。堀先生始め約10人は町の中心にある、サン・ミッシェル教会Eglise St-Michelを目指して、小路や小径を登った。途中、行き止まりの小径でツール・ド・フランスにでも参加しそうなチャリ兄ちゃんに、フランス語で「そっちは行き止まりですよ」のようなことを、さらに日本語ではっきりと「ごくろうさん」と言われ、一同ビックリしながら引き返し、目的の教会の前で記念写真を撮ったのだった。教会は、こういう町の常として高台の眺めの良い山の中腹にあり、海岸や太陽の遊歩道が眺められ、海岸の各所に設けられた突堤(ヘッドランド)もバランス良く配置されているのが判った。教会への道は石や煉瓦を配した舗道で、幅は1mから3m程度であるが、必ず舗道の中央部に凹みを設け(あまり降らないが)雨を効率よく排水するための工夫がなされていた。


写真4
教会前での写真

 昨年のパリと比較すると、今回訪れたいくつかの村や都市は、田舎の穏やかな町のイメージが強かった。昨年パリで感じた物価の高さは全く感じず、どの店でも割安感を覚え、必要以上のものを買ってしまい、帰りのトランクに詰めるのに一苦
 
労した程だった。
 特にこのマントンに行ったのが天気も気温も程良い日であったせいか、土地の人とのわずかな交流もあったことから、非常に良い印象を持った。もし長期間滞在するのであれば、のんびり出来る町の一つと思われた。しかし、実際に住むとなれば石や鉄で作った家に、木や紙で作った家で育った我々が落ち着いて住めるのであろうかという疑問も沸いてくる。

2 ニースNice
 高速道路を利用して、ニースに戻った。途中の標識で「Esso」「Shell」「elf」など各ガソリン・メーカーの名前の後ろに○○Kmとスタンドまでの距離を表示してあるのが見受けられた。官側で建てた標識ならば、日本では書かれていないメーカーとのバランスを考えて、決して会社名は書かずに「GS」又は絵での表示であろうと思い、その根本的な考え方の違いに感心した。


写真5 中規模河川の増水

 なお、昨年も今回もあまり見受けられなかった中規模程度の河川をバスから眺めることが出来たので、その写真を添付する。モナコで経験した大雨がちょうど流れ入った時間であろうことから、増水している状況が判る。なお、この写真ではわかりにくいが、左岸側は堤防兼用道路になっており、昨年のセーヌ川の事例も含めて堤防兼用道路に関する許認可の法手続きがどうなっているのか知りたいと思った。
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