| 10月23日(土) 午後 | P11 | |
さて、ニースに着き、我々一行はヨットやクルーザーが数多く停泊している港を見た。その後のどの港町に行っても感じたことではあるが、そこにはフランス船籍始めイギリス・スイス等色んな国の豪華クルーザーが停泊してあり、世界のお金持ちが南仏に全て集まったような感じがした。少なくとも酒田港では見られない風景であった。![]() 図1 ニースの地図(le Chateauを中心として) その後、港を上から見るために小高い山le Chateauに登った。この山は名前から判断するに城跡であり、また、地図でも判るように海・港や街を眺望できる位置にあることから、絶好の展望台となり、海から襲ってくる敵に対しての見張り台としての機能も含めて、往年のニースの中心になっていたのであろう。これと同じ機能を有していたのが、酒田市の日和山であった。まさしく海の「ひより」や街を見るための自然の小高い山であり、最上川の河口でもあった現在の位置に必然的に生まれて発展したのが、酒田市であった。しかし、残念なことに長い年月の間に前海を埋め立てしたことにより日和山は海に対して引っ込んでしまい、現在はこのような機能を失ってしまっている。これの代替え的な機能を持たせようとしているのが、県が酒田港の東港で展開している「酒田港港湾環境整備事業」の緑地整備である。これは堀先生のアドバイスを受けて、景観的にも眺望的にも素晴らしい「新しい日和山」が整備されつつある。 山の上の平場は現在、遊園地になっており、その平場のエッジ部分には幅5m程度の展望スペース兼遊歩道がある。これは展望するのは薄皮部分だけで充分であり、展望が不向きな内側は子供の遊び場として有効に利用している例である。子供の遊び場としたのは大人も付いて来ることにより、より多くの人が集まるであろうとの考えからと思われる。確かに、土曜日の午後でもあり天気も穏やかなせいか、小さな子供を連れた家族で賑わっていた。 |
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![]() 写真6 エッジが展望スペース、内側が遊園地 さて、山から街に下りる遊歩道のあちらこちらに自然な感じで展望スペースが幾つか配置されてあった。世界中の社交界の人々が集まったというニースの海岸通りプロムナード・デザングレPromenade des Anglaisには10m程度の幅広の遊歩道もあることから、ジョギングする男女や腕を組んで歩く夫婦等様々な人が行き交っており、それらを展望台から見ることも大きな喜びであった。それら幾つかの展望台で感心したのは、ある展望台から下を見ると次の展望台がさり気なく配置してあり、特別な看板が無くとも自然と次の展望台に導かれるようになっていることであった。 ![]() 写真7 展望台から見るプロムナード・デザングレ 南仏の9日間を楽しんできましたが、特に今回はブイヤベースとムール貝などの美味しい食事とエズやルボー・ド・プロバンスなどの古い村々が印象に残りました。帰ってからそれらのイメージを込めて粘土をこねてみました。さて、どのように出来上がることでしょうか。 (記録:渡辺善彦) |
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