10月24日(日) 午前  P12
 概略行程 エズ視察予定が、20年ぶりの大雨により、エズの香水工場見学〜シャガール美術館〜マチス美術館視察に大幅変更

1 雨に唄えば〜雨ニモメゲズ


写真1 シャガール美術館前で出会った美女と野獣

 「紺碧の海岸」コート・ダジュールは、地中海に面した光あふれる地であるはずなのに、20年ぶりという雨に巡り合う貴重な体験をしてしまった。それでも、ニース周辺の海岸だけは、暗くてもエメラルドグリーンなのにはおどろきであった。

2 シャガール美術館
 ニース郊外のシミエの丘にあるマルク・シャガール国立聖書美術館は、閑静な住宅地にあって、存在そのものが街にとけ込んでいるようだった。広い前庭は、雨天にも関わらず思わず足を入れたくなるような自然な表情を持ち、緑深くありながら明るさを兼ね備えた美しさをみせていた。
建物は、乳白色の現代建築で、ル・コルビュジエの協力者だったアンドレ・エルマンがシャガールの要求に応えて設計したもので、シャガールの芸術観「聖なる芸術」、精神性とその人類文化における普遍性・持続性に寄せる確信に基づいている。
 テーマ毎のホールは人工照明を抑えて自然光による間接照明に配慮されており、安らぎを覚える空間である。また、ホールそのものが芸術作品であることを鮮やかな色彩とともに優しく訴えているのである。
 

写真2 シャガール美術館前庭


写真3 シャガール美術館ホール内部

3 マチス美術館
 オリーブの果樹園のような広い庭の奥に、17世紀の赤壁のヴィラ(役所)と現代建築が組み合わされた美術館は、線による表現に思いを込めたマチスの切り抜き絵等が展示されている。日本の浮世絵の影響なのか。


 写真2 マチス美術館
(記録:角田嘉郎、熊坂俊秀)
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