10月28日(木) エクス・アン・プロバンス
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(AIX-EN-PROVENCE)の概略と本日の行程説明後、バスにて旧市街地へ移動。→ヴァンドーム館→中世の温泉療養所
→サン・ソ・ヴァール大聖堂
→各自サンドウィッチを買い公園で昼食。

 エクス・アン・プロバンスはルイ王の時に(15世紀)最も栄え、簡素で優雅な建物や優美さをたたえる公園、重厚な石畳、数多くの魅力的な噴水が今もなお保ち続けている都市であり、ルイ王の精神が生き続けた美術や、国際音楽祭などが開催される芸術の古都でもあった。しかし、17世紀に城壁(今の旧市街の外壁)の殆どが取り壊された。

1 ヴァンドーム館
 18世紀、ジャンクロード・ランボーが造った建物正面の構成は古代ローマ時代を模倣し、1階の柱頭を単純かつ堅固なドリス様式、2階の柱頭は優雅ではあるが華麗ではないイオニア様式、3階の柱頭は装飾が華麗なコリント様式が採用され、3つの様式をリズミカルに重ね合わせた建築物である。手前の庭に2列に並んでいる左右の装飾的な樹木と、中央の噴水により、遠近感を利用し広い空間を出すための工夫がされていた。

  写真1 ヴァンドーム館の前で記念撮影


  図2 建築様式    

 

図1 エクス・アン・プロバンス市街地図

2 中世の温泉療養所跡地
 古代のローマ時代は町を造ると中心部に共同浴場を設けていた。ここは18世紀に温泉保養所となった。

 写真2 現在も尚、発掘中の温泉跡地 

3 サン・ソヴァール大聖堂
 最も古い建物は2世紀とも5世紀ともいわれている。正面石柱の緻密な彫刻と大聖堂の高さが重厚さ、
を感じさせる。中に入ると高い位置にあるステンドグラスから差し込む光がドーム状の高い天井と相まって、神聖な教会に神々の救済の手が差し伸べられているかのようだった。身廊の右手には水槽(洗礼盤)の周りにはローマ時代の円柱が8本取り囲み円天井を支えている。大聖堂の身廊の壁には三連からなるニコラ・フロマン制作の「燃ゆる茨」の絵があった。
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