10月31日(火)     (グラナダ)  P32

B 獅子のパティオ
写真9 12匹の獅子のパティオ
 宮殿内部に望郷の楽園、ムハマド5世は、アラブの楽園を獅子のパティオに再現した。
 12頭の獅子の正体は、水時計だった。
 獅子のパティオは、天井が低く、柱はやたら多くて(124本あるらしい)華奢、小石が敷かれて柔らかい感じを受ける。他のパティオに比較するとプライベートな感じを受ける。
 回廊の反対側にいる人との対人距離がちょうどいい感じ。話し声が似合う、この宮殿の茶の間といったところだろうか。
 いつも、アルハンブラのパティオは、空間の中心に水面をセッティングしている。オアシスの象徴であり、静寂の表現装置なのか。
 水は、パティオに差し込む光を動かし、水音が空間に響き渡ることで、パティオに静寂が存在することを証明しているようだ。


C パルタルの庭園 

写真10 パルタルの庭園と貴婦人の塔
 パルタルの庭園から貴婦人の塔を眺める。さほど広くはないが、密度の濃い空間となっている。このように分節とディテールが大切である。

 
 センターを意識させうえで、左右非対称にしてあるところが心にくい。


写真11 アルハンブラ宮殿前のアプローチ道路。
 バスの停車帯も含めシックにまとめられ美しい。

3 再び、アルバイシン (ALBAICIN)
 昼食後。以前、景観研修会で堀先生からスライド説明を受けた、壁に絵皿を飾るレストランを見る視点場に三森さんと私たちも一緒に行くことにした。その道すがら


写真12 絵皿の視点場を探しの途中

 路の中央の谷折り水路。降る雨は日本に比べだいぶ少ないのだろう。道路の清掃も雨水でやれそう。谷折り水路は歩行に支障無し、階段があっても何のその。砂防の流路工みたいである。

写真13 美しい路面模様 

道路の路面さえも、視対象となりうるか。
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