肩こりの原因もやはり仙骨上部にある！

肩は肩甲骨下部と鎖骨、胸骨周辺をほぐさなければならない！

前のページで述べたように、肩は腰の筋肉に影響されており（一番左の図）、たいていの場合腰と肩はいっしょに固まっていく。
そしてまた、肩の筋肉も肩甲骨に阻まれ容易に外部からの刺激を受け入れない。
肩は首の付け根部分を揉むのが一般的だが、肩こりの原因は肩甲骨下部にあると言っていい。
腰から影響を受けた肩の筋肉はまず肩甲骨下部で固まり、頚椎を引っ張り、後頭骨に影響を及ぼす（下の図）。
その結果、肩こり頭痛を引き起こす。
だからまず、 肩甲骨下部にストレッチをかけなければならない。

右の図ピンクの筋肉（僧帽筋上部）は肩甲骨と後頭骨、黄色い筋肉（肩甲挙筋）は頸椎と肩甲骨をつなぎ、これらが固まると血管を圧迫し頭痛を起こす。
その場合、後頭骨の際の部分を指で押し回ししてやると良い。頭痛が軽減されるだろう。
まあとにかく、肩こり頭痛の原因は肩甲骨下部にあり、結局仙骨上部の筋肉を和らげてあげないと根本的には解消しないことになる。
そしてまた同時に、 鎖骨・胸骨周辺をほぐすことが重要だ。
なぜなら、肩の筋肉の中心は鎖骨と胸骨の際につくからだ。
首の付け根から鎖骨、胸骨をほぐすのを忘れないように。
この部分は心臓に近いので、心臓疾患の不安を抱く人も多いが、筋肉が原因の場合もあるので医師から異常なしといわれた場合、筋肉を疑ってみてはいかがか。

• 頭がいたくなったら、後頭骨の際（青い筋肉aの上部）を押し回しする。
• 肩こりの原因は肩甲骨下部の際の部分にある。
• それもこれも仙骨上部の筋肉が硬くなったことが原因である。

肩こりの原因もやはり仙骨周辺の筋肉にある！

仙骨と肩との関係

左図は腰椎と仙骨と肩との関係を示した一例である。
赤い部分が広背筋であるが、広背筋は一方が第６胸椎から腰椎そして仙骨にかけて付着しており、もう一方が上腕部の上部に付着している。
このことからも分かるように、仙骨周辺の筋肉が硬くなると当然広背筋も影響を受け、腰椎、仙骨部周辺の広背筋も硬くなる。
するとそれらに引っぱられるように、もう一方の付着点である上腕部上部周辺の広背筋の可動も鈍くなり、肩関節の可動を悪くする。
腕が挙げづらくなるのもこのせいである。
関節はその関節を形成する筋肉の一部でも可動が悪くなると、関節全体に影響を及ぼし、痛みや苦しみを引き起こす。
その他、肩との関連性がある筋肉に僧帽筋（そうぼうきん）などがある。
僧帽筋は、一方が頚椎・胸椎・腰椎に付着し、もう一方が肩甲骨上部の肩甲棘に付着している。
このことからもやはり、腰椎周辺に付着する僧帽筋が硬くなると肩甲骨周辺の筋肉の可動が悪くなり、肩こりを引き起こす。
それから忘れてはならないのは、体前面の鎖骨・胸骨部位である。この部位も肩を支配する筋肉の重要な付着点である。
このように、仙骨と肩はお互い密接に関連しあっており、仙骨周辺の筋肉をほぐさないと肩こりの根本的な解消は望めないのである。